リレーション|データモデリング
リレーション|データモデリング
ファイルメーカーのリレーションを考えるうえで、重要なのはデータのモデリングの視点です。
市販されているファイルメーカーのテキストや教本では、データベース設計の基礎であるデータのモデリングの方法については、あまり説明がありません。ファイルメーカーは、簡単で協力なデータベース作成ツールですが、独学でファイルメーカーを学習する際に躓きやすいポイントが、このデータモデリングかもしれません。
データモデリングを検討するうえで、整理しなければならない情報は、「エンティティ」と「アトリビュート」、そして「インスタンス」です。
エンティティとアトリビュート
データベースの世界では一般にエンティティは『追跡すべき事象(実体)』、アトリビュートとは『各事象に対して追跡しなければならない情報』と呼ばれます。ファイルメーカーユーザーにも、分かりやすく整理すると、用語の対応関係は下表のようになります。
データベース用語 | ファイルメーカー用語 | Excel用語 |
---|---|---|
エンティティ | テーブル | ワークシート |
アトリビュート | フィールド | 列 |
インスタンス | レコード | 行 |
データベースの基礎を設計するうえで、エンティティとアトリビュートを整理できると、リレーションの運用がスムーズになります。リレーションが巧く、運用できない場合には、エンティティとアトリビュートの関係が上手に整理できていない可能性があります。
一般にエンティティとアトリビュートを整理するには、データベースに関する情報の中から「名詞」をホワイトボードなどに列挙して、エンティティとアトリビュートを検討する手法が用いられます。
ただし、データベースと実世界を結ぶ作業なので、絶対解はありません。このあたりが、市販されているファイルメーカーのテキストや本で解説されない原因かもしれません。
しかし、データベースの基礎設計やデータの正規化をするうえでは、欠かせないスキルの一つです。リレーションを巧く活用したい方は、是非とも一度、学習することをお薦めします。